英語の勉強のベストな方法?!

“ベスト”と書きましたが、one of the best waysという英語のoneのつもりで読んでほしいと思います。絶対的なbestってないと思うので。

中学生
学校の授業でやることはすべて勉強する。
プラス、音読。授業で勉強する単元を最低20回は音読する。
教科書は同じものを余分に1冊買い、ぐちゃぐちゃになるまで書き込みをして使う。
思いついたこと、反対語の例文、熟語など、すべて余白に書き込む。これは自宅用。
書き込みのないきれいな教科書を学校に持参する。

高校生
学校で勉強することはすべて勉強する。
プラス、音読しながら文章の一部を暗記する。
一流大学・有名大学を目指すなら、音読はやらない。時間が圧倒的に足りない。
単語数をひたすら増やすことが欠かせません。      

大学生
専攻科目(英文学でない場合)の英文の資料などを取り寄せ、読解と音読、一部は暗唱に時間を割く。自分で英文を書いて、それを暗唱する。不完全な英語でも、まったく気にしない。     
音読・暗唱が次に「話せる英語」に結びつく。

社会人
サラリーマンで「英語が話せる人」になりたいと願う人。 私が念頭に置いてこのブログを書いているのは、既に社会人になっていて英語が話せない、と思っているような方々です。
これからお話することは、私の提案する方法を読んで実行しようとする人にとっては“ベスト”な方法だと思います。
しかし、個人個人によって「合う、合わない」は千差万別です。合わないと思う場合は、無理しないでください。どんな方法でも、合う、合わないがあるからです。
一応、私流の方法を、暫定的に“ベストな方法”としておきましょう。
合うと思った人にはベストなのですから(何回も言いますが…)。

1. 音読する
英語のテキストは沢山あります。NHKのテレビで放送しているものは頻繁に新しいものが出版されています。また、他の多くの出版社からも数多く本が出ています。
私も20年前に英会話の本を出版しています(笑)
それらの本には英文が沢山載っていることでしょう。どんなテキストであろうと、声を出して読めば、「音読」になります(当然ですが)。
英文を大きな声で、はっきりと音読するのです。
時には朗読のつもりで、感情を込めて読むのもいいでしょう。
テキストはあまり長いものでない方がいいと思います。A4で半ページくらいがいいのではないでしょうか。
音読で、口の筋肉を英語に慣らすのです。何十回と音読します。
40回、50回くらい読むと内容も暗記することができるでしょう。
読み進めるに従い、一回の読む時間はどんどん短くなっていきます。
最初30分かかったものでも、10回、20回くらい読むと10分となり、その内5分くらいで読めるようになるでしょう。ですから、1時間に10回も読めたりします。
トータルの時間はたいしたものではありません。
正の字を書いて、回数をページの端に記録してください。
日本に住んでいて、日本語ばかり使っている環境で英語を身に着けようとするには、音読は英会話能力を身に着けるための最強の手段だと思います。
コストも安いものです(笑)

2. 文の意味する情景を想像する(イメージする)
読んでいる英文の意味を考えながら音読します。単語一つ一つの意味を考える のではなく、文章の意味をイメージするのです。
最初は英文和訳をして、文章の意味を日本語で理解します。単語の意味は、 ページの余白に書き込みます。余白をノート代わりに使いましょう。
日本語で 意味が理解できてから、音読します。そして読みながら、内容の情景をでき るだけリアルにイメージします。
街で誰かと英語で話している情景なら、その英文の情景を頭の中でありあり と想像するのです。想像力は慣れるに従い、だんだんとリアルにできますよ。
最初は心理的に努力するのです。そのうち、日本語を意識しなくても、英語の ままで情景をイメージできるようになります。
まあ、そうなってほしいです。

3. 文章で覚える
学生の時、単語帳を作って単語を記憶しようとしたかもしれません。
受験 では圧倒的に有益な方法だったでしょう。でも英会話を身に着けようとする場 合、それはよくありません。
例えば、
rebut 反論する
altercation 口論
capricious 衝動的な
等々と単語だけ覚えても、英会話には使えません。
必ず文章として覚える。後で使えそうな文章として、多少単語を入れ替えてで も、使えそうな文章にして文章で覚える。その方が単語も覚えやすいし、覚 えたら現実の会話で使えます。
rebutを使った例を一つ挙げてみます。(英語の辞書からの引用です)
Our lawyer saved our case when he rebutted the other lawyer’s speech.
これを何回も、何十回も繰り返して覚えたら、rebutという単語も現実に使える 単語になるでしょう。文章で覚えれば、役に立ちます。
更に、これも重要なことですが、rebutの単語が使われているこの例題は、弁護 士同士の議論であるということです。「それって、違うんじゃない?」と、友達同士 の軽いノリの「反論」ではないということです。この例文ではrebutが使える 話題、シチュエーションが理解できます。
とはいっても、上記のrebutの例は練習用にはあまり適切な例ではありません。 弁護士の会話って、私達には身近なものではないからです。ですから、暗記す る文例は後々使えそうな、身近なものを選ぶことが大切です。 文例で、その言葉の使われる雰囲気、ニューアンスを掴むことができます。
す べての文章にこのことが言えると思います。文章を何回も声を出して繰り 返す中で、それも身に着けることが大切だと思います。

4. 身近なことに置換して覚える
自分とは関係ない情景やストーリーの文章は、覚えようとしても覚えにくいし、 後で使えるシチュエーションがないということもあります。
例えば、旅行の 話がテキストだったりした場合、自分が必要としている場面がアメリカ人への 自社の製品の売り込みで英語を使いたいと思っている時など、旅行の会話例 を練習しても場面が違いすぎます。動機付けとしては、弱いでしょう。
そのようなテキストは避けて、自分が望むシチュエーションに近いテキストで 練習すべきです。NHKの英語テキストなどは、広く一般向けの場合が多い ので、よほど注意して選んだ方がいいです。
更に、自分の身近な事例に置換してから文章を覚えるようにするといいでし ょう。
一例を挙げれば、次のような場合です。
Patty had planned to have a party last weekend. She had invited all of her friends and several co-workers. But at the last minute, she got sick and had to cancel the party.
この例で、そのまま練習するのではなく、Pattyという名前を自分の名前に置き 換えるのです。her をmyに変えます。すると次のようになります。
I had planned to have a party last weekend. I had invited all of my friends and several co-workers.
パーティなんかやらないよ、居酒屋には行くけど…だったら、
I had planned to go to a IZAKAYA last weekend. I had invited some of my friends and co-workers.
こんな風な文章に変えて、何十回と繰り返すのです。 繰り返しになりますが、市販のテキストを使う場合、自分の望む環境に近い内 容なのかよくよく吟味することが大切です。ゆめゆめ、闇雲に無関係なテキ ストを買わないでください。

5. 堂々と話す(声を出す)
私たちは、英語が不得意なのでついつい恥ずかしい気持ちになり、態度など やしぐさがぎこちなかったり、緊張したり、おどおどしたりすることも多いも のです。声にそれが出てしまいがちです。弱々しい声で話したり、相手の目を 見なかったり、あらぬ方向を向いて話したり、ケラケラ笑いながら話したり、 体をあっちこっちに動かしたり…。
単語や文章が出てこなくても、相手の言うことがわからなくても、絶対おど おどしない、恥ずかしがらない、にやけない、卑屈なスマイルをしない、です。

6. 英会話学校に通う
有料の英会話教室は結構高価なものです。出費が痛いですね。できれば通わず に済ませたいものですが、他に英語を聞く、話す機会がないのであればやむ を得ないと思います。
高い授業料を払い英会話学校に通うのであれば、最大限有効に活用しなくて はなりません。もったいないですし。
週に1回、ないし2回通うとします。で も、そこに通ってネイティブの先生の話を聴くだけでは上達しません。“絶対に” うまくなりません(と言いたいです)。
しかし、大きなメリットはあります。それは、一人で勉強すると長く続かず 止めてしまいがちです。学校に通うのは、勉強を継続していく動機付けになり ます。
それが一番の効用でしょうか。
英会話学校は、継続へのインセンティブだと考え、自分でコツコツ練習することです。自分でどれだけ自習したかで、すべて決まります。そうです、音読、朗読、暗唱、空で覚える、声を出す、です。
英会話学校に通う隠れた効用(メリット)は、勉強熱心な人達と友達になれるかもしれないことです。場合によっては、素敵な伴侶を見つけることもできるかもしれません(冗談じゃなく)。

7. 自分で英文を作る
これから英語を勉強しようとする人に向かって、「自分で英文を作る」なんて言うのは間違っていると思うかもしれません。でも、違うと思うのです。サラリーマンの方は、まず自分の仕事に関連したことで英語で説明できることを夢見ると思います。
そこでです。まず自分の仕事を外人に説明するとすれば、どんな話をすることになるだろうかと想像するのです。そして、それを日本語で書き留めます。文章の良さは関係ありません。質疑応答の会話形式でもいいですし、自分であらゆる場面を想定して書いてみます。A4数枚からスタートするのがいいでしょう。 それを自分で英訳するのです。broken English? ええ、それでいいのです。
何回か自分で校正して、まあいいかな、というレベルで十分です。
その原稿を、外人に向かって説明しているかのようにイメージして音読するのです。何回も音読します。だんだんと暗記できるようになります。何せ、普段担当している自分の仕事の内容だからです。
何十回と音読して、十分に慣れたら、原稿を見ないで説明してみましょう。相手が目の前に立っているのを想像して、話しかけるのです。
同じようなことを何回も繰り返します。
また、相手がするだろう質問も考え、自分の答えを書き出します。まずは日本語で、そして英訳するのです。Q &Aの練習です。
慣れてきたら、これも原稿を見ないで演技してみます。role playingです。一人二役のrole playingです。
broken Englishは全く心配しないでください。大丈夫です。徐々にいい英文になります。

8.アフター5は英語の勉強を最優先する(first priorityにする)
毎日のスケジュールを英語優先にするのです。よほどのことでない限り残業を しない、飲みに行くのも断る、英語の勉強を終えてから、他のことをするよう にする。
first priorityにはしますが、他のことをしないわけではありません。 学生なら易しいですが、家族がいるサラリーマンには特に難しいことで しょう。
人生の試練?そんなにまでして、どうして英語を話せるようになりた いのか…なんて迷いが出てくるかもしれません。

9.最低1年(2年か?)は頑張ってみる
1日2時間勉強するとします。週に5日、年間52週。1年で520時間。2年だと1040時間。通勤時間も有効に使えれば、3時間はできるかもしれません。すると1年で780時間。 中・高・大と10年間、私たちは英語を勉強してきた、とよく言います。まあ、形の上ではそうです。でも、自習をあまりしないで過ごした場合は、意外と10年間の時間数は少ないものです。まして、日ごろ英語を使わない場合は、昔覚えたことは忘れてしまいます。
大学を卒業して10年も経っているとしたら、どれだけの英単語を思い出せるでしょうか。それで今回、英語を話せるレベルに高めたいと思うのであれば、1000時間は費やす必要があるでしょう。
音読、暗唱などで、それだけの時間英語を勉強すれば、自分でも英語が出来るようになってきたと実感するでしょうし、周囲の人に「あいつは英語ができるよ」と言われるようになることでしょう(たぶん)。

10.自分の勉強方法を見つける
色々な人の推薦する“ベストだという方法”は、あなたにとってベストではな いことが多いものです。自分自身で納得できる方法、少しも違和感を抱かない 方法を見つけて継続すべきです。
あるいは、以前からなんとなく続けていた方法があり、特に問題ないと感じる のであれば、それを継続してもいいでしょう。それがたぶん、自分にとって ベストな方法かもしれないのです。
自分の置かれた立場、環境、必要とされる英語レベル(推測であれ)、あるいは 単に“好きだから”でもいいでしょう。
自分のやり方を発見して下さい。人それぞれみんな違うのですから。

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